【販売ランキングチェック!売れているクルマでおすすめはコレ】2021年のランキングを総括!昨年1年間を通じて売れた車はコレでした!

昨年2021年は、コロナ禍に伴う「巣ごもり需要」の一環として新車・中古車ともにニーズが高まった1年でしたが、それと同時に、半導体などの供給不足により「需要はあるのに、車の供給が不足する」という現象が起きてしまった年でもありました。

そんな1年を通しての自動車販売台数ランキングが1月11日、一般社団法人 日本自動車販売協会連合会(自販連)から発表されました。

今回は、単月ではなく2021年1~12月までの「年間累計販売台数ランキング」を見ながら、「売れてる車」および「おすすめの車」について考えてみたいと思います。

2021年の乗用車販売台数ランキング トップ50を発表!

まずは、前述の自販連が発表した「2021年1~12月 乗用車ブランド通称名別順位」を見てみましょう。

2021年1~12月 乗用車ブランド通称名別順位 (※カッコ内は前年比)
1位 トヨタ ヤリス 212,927台(140.3%)
2位 トヨタ ルーミー 134,801台(154.5%)
3位 トヨタ カローラ 110,865台(93.7%)
4位 トヨタ アルファード 95,049台(104.7%)
5位 日産 ノート 90,177台(124.9%)
6位 トヨタ ライズ 81,880台(65.0%)
7位 トヨタ ハリアー 74,575台(112.9%)
8位 トヨタ アクア 72,495台(121.7%)
9位 トヨタ ヴォクシー 70,085台(100.8%)
10位 ホンダ フリード 69,577台(91.2%)
11位 日産 セレナ 58,954台(85.9%)
12位 ホンダ フィット 58,780台(59.9%)
13位 トヨタ シエンタ 57,802台(79.5%)
14位 ホンダ ヴェゼル 52,669台(159.9%)
15位 トヨタ RAV4 449,594台(90.4%)
16位 トヨタ プリウス 49,179台(73.1%)
17位 スズキ ソリオ 44,713台(110.8%)
18位 トヨタ ノア 44,211台(97.3台)
19位 ホンダ ステップワゴン 39,247台(114.0%)
20位 日産 キックス 35,044台(191.2%)
21位 トヨタ ランドクルーザー 33,481台(127.3%)
22位 トヨタ パッソ 32,542台(98.7%)
23位 スバル インプレッサ 26,854台(73.3%)
24位 スバル レヴォーグ 25,439台(210.0%)
25位 マツダ MAZDA 2 24,652台(86.9%)
26位 スズキ スイフト 23,415台(83.3%)
27位 スバル フォレスター 22,903台(95.2%)
28位 マツダ CX-5 22,431台(92.6%)
29位 トヨタ クラウン 21,411台(96.6%)
30位 ダイハツ ロッキー 21,392台(68.7%)
31位 ホンダ オデッセイ 21,148台(217.6%)
32位 マツダ CX-30 19,355台(71.7%)
33位 トヨタ CH-R 18,096台(53.7%)
34位 マツダ CX-8 16,596台(118.1%)
35位 マツダ MAZDA 3 16,361台(85.1%)
36位 三菱 デリカD:5 14,790台(132.6%)
37位 ダイハツ トール 14,780台(75.0%)
38位 スズキ ジムニー 13,903台(83.7%)
39位 ホンダ シャトル 13,636台(81.6%)
40位 トヨタ エスクァイア 12,482台(47.3%)
41台 スズキ クロスビー 12,401台(79.8%)
42位 日産 エクストレイル 12,016台(59.3%)
43位 日産 リーフ 10,843台(96.1%)
44位 トヨタ カムリ 10,620台(87.9%)
45位 三菱 エクリプスクロス 8,882台(165.3%)
46位 日産 マーチ 8,819台(152.7%)
47位 トヨタ ハイエース 8,547台(98.5%)
48位 ホンダ シビック 8,520台(117.3台)
49位 マツダ CX-3 8,408台(110.4%)
50位 レクサス UX250H 8,263台(90.6%)


……一見するだけでも「妙に“トヨタ”という文字列が多いな」ということがわかるわけですが、以降、このランキングから見て取れることを挙げてまいります。

今年もやっぱりトヨタ強し!

2021年に限った話ではなく、ほぼ毎年のことではあるのですが、2021年はそれまで以上に「トヨタが強い年」だったといえます。

トップ10のうち8車種をトヨタ車が占めており、トップ20で見ても、そのうち12車種はトヨタ車でした。そして対前年比でプラスになった車種、つまり半導体などが不足するなかでも前年以上に売れた車は全部で19車種ありましたが、その半数近くである7車種は「トヨタの車」だったのです。

これをもって「トヨタ車を買っておけば間違いない!」と結論づけるのは乱暴ですが、多くの人がトヨタ車を求めており、そして最近のトヨタが、そういったお客様の気持ちに確実に応えるだけの車とサービスを提供している――ということはいえるはずです。

写真は総合3位となったトヨタ カローラのステーションワゴン版である「カローラ ツーリング」。セダン、ハッチバックもあるカローラシリーズのなかでは一番売れているボディタイプだ。

コンパクトカーはトヨタ ヤリスが連覇。だが日産 ノートも健闘

トヨタ ヤリス。写真は、圧倒的な燃費性能を披露するそのハイブリッド車。

「国民の足」として日々活躍するコンパクトカーでは、2020年に続いてトヨタ ヤリスが販売台数No.1となりました。

ヤリスの数字には、2020年の後半に追加された派生モデル「ヤリス クロス」というSUVの数も合算されているわけですが、それにしても、確かな走りと価格の手頃さ、そしてハイブリッド車は抜群の燃費性能を誇ることで支持されているトヨタ ヤリスの人気は、2021年も盤石だったといえます。

しかし2020年11月に登場した日産 ノートも、トヨタ ヤリスの牙城を崩すほどの販売台数ではありませんが、それでも「総合でも5位!」「コンパクトカーに限っていえば2位!」「そして2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞!」といった感じで躍進しました。確かに日産がe-POWERと呼ぶノートのシリーズハイブリッド式パワーユニットと、上質な内外装デザインは大いに魅力的。トヨタ ヤリスの“対抗馬”としてはもっとも有力な一台だといえるでしょう。

総合5位に入った日産 ノート。

コンパクトカーのなかで若干苦戦しているのがホンダ フィットです。総合12位、コンパクトカー部門では4位ということで、決して売れていないわけでもないのですが、2021年の販売台数は、本来は同格のライバルであるトヨタ ヤリスの3割以下。前年比も6割以下まで落ち込んでいます。

メーカーであるホンダとしては頭が痛いところでしょうが、ホンダ フィットが「優秀なコンパクトカー」であることは間違いありません。そのため、トヨタ ヤリスのような「売れすぎてる車(街を走っている数が多すぎる車)はあまり好まない」というタイプの人は、あえてランキング低めのホンダ フィットを選んでみるというのもひとつの考え方です。繰り返しますが、フィットの車としての出来はまったく悪くありません。

販売面では若干苦戦しているものの、車としてのクオリティは高いホンダ フィット。写真はe:HEV(ハイブリッド)車。

コンパクトSUVはトヨタ ライズがやや失速。代わって「もう少し大きなコンパクトSUV」が微妙に躍進

こちらがトヨタ ライズ。向かって左がハイブリッド車で、右がガソリン車。

ダイハツが企画したコンパクトSUVのトヨタ版である「ライズ」は2020年にバカ売れし、同年の総合ランキングでは2位に入りました。また“本家”であるダイハツ ロッキーも、2020年のランキングでは総合24位と大健闘しました。

しかし2021年はトヨタ ライズが若干失速して総合6位となり、前年比も65%と大きく下げました。また本家であるダイハツ ロッキーも、2021年は総合30位/前年比68.7%と若干苦戦しています。

トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキーに代わって躍進したコンパクトSUVが、ホンダ ヴェゼルと日産 キックスです。

こちらがホンダ ヴェゼル。

こちらは日産 キックス。

ヴェゼルもキックスも「販売台数」ではトヨタ ライズにまったく及んでいませんが、「前年比」ではホンダ ヴェゼルが159.9%、日産 キックスが191.2%と、なかなかの進捗を見せているのです。

もちろんこの良好な前年比は、ホンダ ヴェゼルには「2021年4月にフルモデルチェンジを受けたから」という理由があり、日産 キックスには「日本で発売されたのが2020年の途中(6月)だったから」という理由があります。

とはいえ、コンパクトSUVというカテゴリーのなかでは盤石だったトヨタ ライズの牙城を「若干ながら崩している」ということはいえるはずです。

ライズ/ロッキーとヴェゼル、キックスは同じ「Bセグメント」という車格に属するSUVですが、車内がやや狭いBセグメントそのもののサイズであるトヨタ ライズ/ダイハツ ロッキーではなく、ひとつ上のCセグメントに近い車内寸法となるホンダ ヴェゼルまたは日産 キックスを選んだユーザーも多かった――ということなのでしょう。
【注記】
ライズとロッキーのセグメントについては複数の見方がありますが、本記事では便宜上Bセグメントに分類しています。

ライズ/ロッキーはハイブリッドと新エンジンを新たに追加することで商品力を上げてきましたが、それでも「車内の広さ」を優先させたい人は、ランキングではやや下となるホンダ ヴェゼルおよび日産 キックスに注目してみる価値はありそうです。

ミニバンは「モデル末期のトヨタ勢」が依然として強い。だが三菱 デリカD:5も地味に健闘中

モデルライフの末期にさしかかった今もなお圧倒的に売れ続けるトヨタ アルファード。写真は特別仕様車「S“TYPE GOLD II”」。

家族で使うには大変便利な「3列シートのミニバン」では、モデル末期にさしかかったといえるトヨタ アルファードが圧倒的に売れています。そして「完全にモデル末期」というタイミングになったトヨタ ヴォクシーも、アルファードに次ぐ勢いでよく売れました。

トヨタ アルファードが、モデル末期に近づいた今もよく売れている理由はよくわかります。存在感の強いフロントマスクは、好きな人は大好きなのでしょうし、そもそも「車内が広く、装備や質感がゴージャスなミニバンに乗りたい」と考える場合の選択肢は今、実質的にはトヨタ アルファード以外にはほとんどないからです。

しかし「手頃な5ナンバーサイズミニバン」であるトヨタ ヴォクシーが、登場から7年が経過した2021年も前年比100.8%を記録し、総合でも9位に入ったというのは少々驚きです。なお、もしも中味は同じ姉妹車であるトヨタ ノアとの合算で考えるのであれば、超モデル末期となったヴォクシー/ノアこそがアルファード以上に「2021年、日本で一番売れたミニバン」ということになるのです。

2022年1月13日には新型が発表されたトヨタ ヴォクシーの2021年モデル。写真は特別仕様車「ZS“煌 III”」。

基本設計が古いためアダプティブ・クルーズ・コントロールなどの運転支援システムを採用できないことで、辛口でディープなカーマニアからはあまり評価されていないトヨタ ヴォクシーですが、「ファミリーカーとしての使い勝手に優れ、それでいて価格は手頃である」という美点は、やはり何物にも代えがたいのでしょう。

2021年12月には予約受注がスタートし、2022年1月13日には正式発表された新型のトヨタ ヴォクシー/ノアも、長きにわたって売れ続けることになるはずです。

そのほかのミニバンでは、三菱 デリカD:5の地味な健闘が光ります。

こちらが三菱 デリカD:5。

総合ランキングは36位とまあまあ下のほうであり、販売台数もトヨタ ヴォクシーの約2割でしかありません。しかし三菱 デリカD:5は「登場から14年が経過したにもかかわらず、依然として前年比132.6%を記録している」というのが驚きなのです。

2019年2月に「ダイナミックシールド」と呼ばれる存在感の強いフロントマスクへのデザイン変更を行ったことも長寿の理由でしょうが、それ以前に、「悪路走行も得意とするタフなミニバン」という選択肢は、実質的には三菱 デリカD:5以外には存在しない――という唯一無二の個性こそが、この車の根強い人気の根本的な理由なのでしょう。

車に限らず何事も、「代えが利かないもの」は強いのです。

執筆者
伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。自動車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。以来、有名メディア多数で新車および中古車の取材記事を執筆している。愛猫家。
  • <記事掲載日>2022年2月15日
  • <更新日>2022年2月15日

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