【話題のニューモデル】「トヨタ ランドクルーザー」14年ぶりにすべてを刷新して新たな次元へ到達した超本格SUV

日本を代表するオフローダーであり、大人気の高級SUVでもある「トヨタ ランドクルーザー」が今年8月、14年ぶりのフルモデルチェンジを受けて「300系」と呼ばれる最新世代へ進化を遂げました。

ここでは、すべてが刷新された新型トヨタ ランドクルーザーの概要と特徴を、なるべくわかりやすくご紹介します。

世界中で愛され続ける偉大なオフローダー

ランドクルーザーは、トヨタがラインナップするSUVの最上級モデル。信頼性や耐久性、悪路走破性の高さから、世界中で非常に高く支持されている一台です。派生車種を含め、170の国と地域で累計1060万台が販売されてきました(2021年6月末時点)。

現在は「ランドクルーザー」と、ちょっと小さめな「ランドクルーザープラド」、そしてクラシカルな「ランドクルーザー70シリーズ」の3系統に分かれていますが、今回フルモデルチェンジされたのは旗艦モデルの「ランドクルーザー」です。

300系と呼ばれる新型は、ランドクルーザーの本質である信頼性や耐久性、悪路走破性をこれまで以上に進化させるとともに、「世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走り」を徹底的に追求。その結果、エンジンやプラットフォームなど、車両を構成するすべての要素が全面刷新されるに至りました。

こちらが2021年8月に発売された新型トヨタ ランドクルーザーで、通称は「ランクル300」。

悪路走行で威力を発揮する「ラダーフレーム構造」は踏襲しつつ、「GA-F」というまったく新しいプラットフォームを採用。設計変更と新しい溶接技術の導入により、従来比+20%の高剛性化と軽量化を実現。ボディへの高張力鋼板の採用拡大や、ボンネットやルーフ、すべてのドアパネルをアルミニウム化することで、車両全体で従来比約200kgもの軽量化に成功しているのです。

足まわりも、前がダブルウイッシュボーン式で後ろがトレーリングリンク車軸式というサスペンション形式は踏襲しつつ、設計を全面変更。リアダンパーのレイアウトを見直すことで乗り心地と操縦安定性を改善するなどして、オンロードでの快適性向上が図られています。

さらに「ZX」と「GRスポーツ」には電子制御サスペンション「AVS」を採用し、操縦安定性の向上と乗り心地の改善という、相反する要素を両立。このほかにも「操舵アクチュエーター付きパワーステアリング」や、ブレーキペダルの操作量をセンサーで検出し、最適な制動力を油圧で発生させる電子制御ブレーキシステムなど、言いだせばきりがないほどの改良・改善とハイテク装備の投入が行われたのが、新型ランドクルーザーの特徴となっています。

オフロードに特化したラダーフレーム構造を踏襲しつつ、さまざまなハイテクデバイスも加えることで、その悪路走破性は一段と向上している。

盗難防止のため「指紋認証スタートスイッチ」も採用

新型トヨタ ランドクルーザーはパワートレインも刷新されました。

搭載エンジンは最高出力415psの3.5LガソリンV6ツインターボと、同309psの3.3LディーゼルV6ツインターボで、トランスミッションは、エンジンに合わせて変速制御などを最適化する10速AT。駆動方式は全車、副変速機付きのフルタイム4WDで、WLTCモード燃費はガソリンターボ車が7.9~8.0km/L、ディーゼルターボ車が9.7km/Lとなっています。

そしてオフロード走行時のサポート機能も一段と進化しており、走行モードに応じて駆動力やサスペンション、ブレーキ油圧などを統合制御する「マルチテレインセレクト」には「DIRT」「SAND」「MUD」「DEEP SNOW」「ROCK」に加え、路面状況に応じてシステムが自動で走行特性を最適化する「AUTO」モードも設定されました。

このほか、自車周辺の映像をモニターに表示する「マルチテレインモニター」には、車体下部前方の透過映像に加えて、後輪周辺をクローズアップして大きく表示する新しいビューが追加されています。

セキュリティ関係や運転支援システムについても、新型ランドクルーザーは大幅な進化を遂げています。

トヨタ車として初採用となった「指紋認証スタートスイッチ」は、車両に登録された指紋情報とスタートスイッチを押す指の指紋が一致しないとエンジンがかからないというセキュリティシステムで、最大で7人/10本の指の指紋を登録可能。盗難被害に遭うことも多いランドルーザーですので、これはユーザーにとっては朗報といえるでしょう。

予防安全・運転支援システムも進化し、先進機能を追加した最新の「Toyota Safety Sense」を搭載。死角に位置するクルマや歩行者の存在を検知したり、緊急車両の接近をドライバーに知らせたりするほか、よりスムーズな追随走行を可能にする「ITS Connect」もオプションとして用意されました。

このほか、最大3人分の車両設定(ドライビングポジションとエアコン等の室内設定、メーター等の表示設定)を記憶させられる「マイセッティング」機能や、車内の空気を清浄に保つ「ナノイーX」なども採用。

さらにはセカンド/サードシートの構造や配置を見直すことで、各席の居住性や荷室容量を向上させつつ衝突安全性を改善。また3列目シートは、従来は左右跳ね上げ式だった格納方法を電動格納・展開機能付きの床下収納式に変更。大開口の一体式テールゲート(従来型は上下2分割式)とも相まって、ラゲッジスペースの利便性も大幅に改善しました。

できることなら最上位グレードを狙いたい

このような形ですべてが大幅にバージョンアップされた新型トヨタ ランドクルーザーのグレードラインナップと、それぞれの車両価格は下記のとおりです。

●GX(ガソリン車・5人乗り):510万円(税込)
●AX(ガソリン車・7人乗り):550万円(税込)
●VX(ガソリン車・7人乗り):630万円(税込)
●ZX(ガソリン車・7人乗り):730万円(税込)
●GRスポーツ(ガソリン車・7人乗り):770万円(税込)
●ZX(ディーゼル車・5人乗り):760万円(税込)
●GRスポーツ(ディーゼル車・5人乗り):800万円(税込)

フラッグシップSUVであるランドクルーザーだけあって、最廉価グレードである「GX」でも装備はそれなりに充実していますし、中間グレードである「AX」以上を選べば、不満を覚えることはまずないでしょう。

今回新設された「GRスポーツ」は、ダカールラリーに参戦するドライバーの意見をフィードバックした高性能モデル。電子制御でスタビライザーの利きを変化させ、市街地での走行安定性と悪路走破性を同時に高める「E-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)」や、それに合わせた専用チューニングのAVS、フロント/リアの2つの電動デフロックなどを標準装備しています。またGRスポーツは内外装のデザインも差別化されていて、正直かなりカッコいい仕上がりとなっています。

ビジュアルも中身も非常にスポーティな「GRスポーツ」。

これらのなかから「ベストグレード」をひとつだけ選ぶのは、人それぞれの好みや使用目的、使用環境が大きく異なるからという意味で、なかなか困難です。

それでもあえて言うのであれば、ベースグレードのGXは(ランクルとしては)装備内容が劣るため、満足度は低いでしょう。好バランスな選択としては、上位グレードと装備内容がほぼ同等となるVXが光りますが、フラッグシップSUVとしてのステイタス性を最重要視したい場合は、値は張りますが、最上位グレードのZXまたはGRスポーツが、なんだかんだで後々の満足度が高いチョイスとなるはずです。

とはいえ今、新車のランドクルーザーを注文しようとすると、メーカー公式サイトによれば「納期は1年以上」になり、一説によると4年待ちのグレードもあるようです。


カーリースの場合でも納期が縮まることはありませんが、オリックス自動車は全国のトヨタディーラーから情報を取り寄せているため、当初の予定よりも前倒しで納車ができたケースもあります。
14年ぶりに生まれた変わった超本格SUVを、ぜひお気軽にお見積り・ご相談いただければと思います。

執筆者
伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。自動車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。以来、有名メディア多数で新車および中古車の取材記事を執筆している。愛猫家。
  • <記事掲載日>2021年10月11日
  • <更新日>2021年10月11日

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