「車の年式は?」と問われて、すぐに答えられる人はそう多くはありません。この「年式」が表すのは車の「製造」と「登録」、どちらかを指すのかご存知でしょうか?年式の定義をしっかり理解しておけば、中古車購入時にも目安になるため、しっかり頭に入れておきましょう。ここから「車の年式」の意味や、狙い目の年式について解説していきます。
1.車の年式とは、新車として初めて運輸支局に登録された年のこと
車の「年式」は、車が製造された年だと思っている方もいるかもしれません。しかし車の年式は製造された年ではなく、新車として初めて運輸支局に登録された年、いわゆる「初度登録年」のことを指します。ちなみに軽自動車の初度登録年は、「初度検査年」として車検証に記載されています。
大半の新車は「製造された年=登録した年」ですが、製造された年と登録した年が若干ずれ込むこともあります。例えば、12月に商談中だったり年内の納車日が決まっていなかったりすると、初度登録年が翌年度になり、製造された年と登録された年がずれているケースもあります。中古車の場合は、最初のオーナーが新車登録した年がその車の年式なので覚えておきましょう。
ちなみに並行輸入車には、独自の表記「モデルイヤー(モデル年式)」が採用されていることをご存知でしょうか?並行輸入車とは、自動車メーカーを介さず販売店が独自で仕入れて販売している車のことで、米国車を中心にモデルイヤーが採用されています。モデルイヤーは運輸支局に登録した年ではなく、おおまかな製造年の表記になります。税金や保険料において重要な項目となるため、並行輸入車の場合は「モデル年式」をチェックしましょう。
また具体的な年式ではなく、「高年式」「低年式」といった表現をすることもあります。両者とも、明確な定義はありませんが、高年式は登録・製造されて3年以内、低年式は7~10年くらいを指すケースが多いようです。また年式と同様、車の経過年数を表す言葉に「〇年落ち」といった表現もあります。2021年に2016年式の中古車を買うなら、「5年落ちの車を購入する」といったように使われます。
2.中古車は年式と走行距離、どっちが重要?
中古車の価格設定において、年式と同じように重要な要素が「走行距離」です。一般的に、「高年式で走行距離が少ない車」は価格が高めで、反対に「低年式で走行距離が多い車」は価格が安くなります。目安としては、1年で1万㎞です。6年なら6万㎞、10年なら10万㎞なので、これを基準に選んでみるとよいでしょう。
とはいえ、走行距離が少なければ少ないほどいいというわけでもありません。なぜなら極端に走行距離が少ない車は、長い間メンテナンスされないまま放置されていたり、最悪のケースでは走行距離計(メーター)が改ざんされていたりする可能性もあるからです。反対に、5年落ちで10万㎞乗っていても、定期的にメンテナンスが実施されているなら、そちらの車の方が車両状態はよい場合が多いでしょう。
3.乗用車の平均使用年数は約14年!
「何年落ちだと乗れなくなるの?」と疑問に思っている方は、車の平均使用年数を押さえておきましょう。一般財団法人自動車検査登録情報協会によると、令和3年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.87年となり、前年に比べて0.36年長期化し、6年連続の増加で過去最高を記録したとのこと。軽自動車の平均使用年数は、軽自動車検査協会によると15.20年と乗用車に同様、こちらも長期化しているようです。
自動車メーカーの製造技術や安全性の向上によって車自体の性能がアップし、平均使用年数が長期化したと考えられます。その点を踏まえると、近年の中古車は低年式であっても長く乗り続けられるといえるでしょう。
4.中古車は3年・5年・7年落ちを狙おう!
中古車市場おいて、流通量が多くなる年式というものがあります。それは車検前の3年・5年・7年落ちです。車検は100,000円ほどまとまった費用が必要になるため、車検を迎える前に車を乗り換える人が多くいます。1度も車検を取っていない3年落ち、2度目の車検前の5年落ち、3度目の車検前の7年落ちの車が中古車として多く出回るので、この年式を狙うのがおすすめです。
高年式を狙うなら、「3年落ちで走行距離が多い車」を探すのも手です。先述したように、「1年で1万㎞」を目安とすると、例えば3年落ちで6万㎞と走行距離が多い車は、高速道路での走行で距離が伸びた可能性があり、相場よりも安い価格で売り出されていることも。走行距離が多いといっても、高速道路での走行は街中に比べて発進や停止が少ないため、比較的車への負担が少ないといわれています。高速道路での走行が多かった車は車両状態に問題がないことも多いので、あえて高年式で走行距離が多いものを狙ってみるのもいいでしょう。
また内閣府「令和3年3月 消費動向調査」によると、乗用車(新車)の買い替え平均年数は8.9年。この平均年数から3度目の車検前の7年落ち、4度目の車検前の9年落ちは中古車の流通量が一気に増えることがわかります。7年落ち、9年落ちになると、中古車の価格もだいぶ安くなるので、予算重視の方はこの辺りの年式を狙うのがおすすめです。
5.10年落ちは止めた方がいい?
ひと昔前なら10年落ちは避けた方がいいと言われてきましたが、先ほども紹介したように、近年の自動車製造の技術向上によって車の性能がアップした背景もあり、10年落ちで10万㎞走っていてもまだまだコンディションがよい状態の中古車はあります。
とはいえ、10年落ちはやはり故障リスクがあることも事実です。特に消耗品の交換が必要な時期なので、車の点検整備簿やメンテナンス状況を確認した上で購入しなければいけません。素人目ではなかなか判断しにくい点ではありますが、信頼できる販売店での購入はもちろん、購入後の保証がしっかり付いている中古車を購入すればより安心でしょう。
6.低年式なら安く手に入る?
一般的に中古車は、年式が古く走行距離が多くなれば販売価格が安くなります。しかし人気車種は、低年式であっても走行距離が多くても価格が下がらない傾向にあります。逆に、フルモデルチェンジをした旧型モデルの車は、見た目が古く見えるという理由から人気がなくなることも。そのため需要と供給の関係で、高年式であっても徐々に値段が下がっていきます。
中古車購入では、年式や走行距離だけでなく、車種も重要な要素です。予算重視で選ぶなら、人気車種を外す、人気車種が欲しいなら高年式は諦めるなど、優先順位を明確にしておくことも重要です。
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- <公開日>2022年2月1日
- <更新日>2022年2月1日