短期カーリースとは?特徴やメリット・デメリットなどを解説

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車を持っていないけど、月単位の短い期間だけ車に乗りたい―という時に便利なのが、「短期カーリース」といわれるサービスです。
年単位での契約となる一般的なカーリースのメリットを持ちつつ、車を使いたい期間に合わせ1ヶ月や3ヶ月、半年などといった月単位での契約ができる、という魅力を持ったサービスになっています。

本記事では、短期カーリースとは何なのか、メリットやデメリットも含め詳しく解説します。また、短い期間だけ車を使うにあたっての短期カーリース以外の手段についても簡単に述べており、ご自身に合ったサービスを検討するための参考にしていただければと思います。

短期カーリースについて

短期カーリースとは

短期カーリースとは、数ヶ月~1年未満という短い期間でのカーリース契約を指す言葉です。

実は短期カーリースと通常のカーリース(以下 長期カーリース)を区分する明確な基準はありません。
一般的に長期カーリースの最短契約期間は1年となっていますが、それよりも契約期間の短いものが「短期カーリース」であるとされています。

リース期間中の税金や自賠責保険を含んでおり、まとまった出費がなく月々均等払いで車に乗れる―というカーリース本来のメリットを持ちつつ、月単位で契約期間を設定できるという特徴を持っています。

たとえば以下のようなケースでは、月単位の短い期間だけ車を使えることのメリットが大きく、短期カーリースが適しているケースの典型といえます。

 ケース1.同居の家族が1~2ヶ月ほど継続的に病院へ通うことになり、送り迎えが必要
 ケース2.仕事で3ヶ月の出張を命じられた
 ケース3.新車を購入したが納期は半年後と言われ、その間どうしても車が必要

長期カーリースの詳細なメリットについては以下のページでも解説しています。

長期カーリースとの違い

上述のとおり、短期カーリースと長期カーリースを明確に区分する基準はありませんが、商品として以下表の様な違いがあります。

短期カーリース 長期カーリース
最短契約期間 1ヶ月~1年 1年~11年
契約期間の単位 月単位 年単位
契約期間の設定 利用期間に合わせ設定可 決まっている
契約可能な車 基本的に中古車 新車・中古車を選べる
審査の要否 不要な事もある 必要
初期費用 必要 不要
利用開始までの期間 数週間~1ヶ月 中古車:約1ヶ月
新車:数ヶ月
月額リース料 長期カーリースより高い 契約期間が長いほど安い
中途解約金 基本的にリスクは無い 残リース料を基に請求
満了後の車の取扱い リース会社へ返却 リース会社へ返却
(もらえる商品もある)

短期カーリース以外の選択肢

短期カーリースのメリットやデメリット・注意点に触れるにあたり、短い期間で車を利用したいときに選択肢となりうる他のサービスについても簡単に説明します。

短期カーリース レンタカー カーシェア
最短契約期間 1ヶ月~1年 6時間~ 15分~
走行距離制限 あり なし
任意保険 自身で加入が必要 契約に含む
ナンバー 一般の自家用ナンバー 「わ」ナンバー
初期費用 必要 不要
審査 必要 不要
車庫証明の取得 必要 不要
利用開始までの期間 数週間~1ヶ月 即日 入会手続き後、数日
使用都度の手続 不要 予約・乗車・返却の手続きが必要

レンタカーやカーシェアの各項目はそれぞれ以下のサービスを参照しています。
・レンタカー:オリックスレンタカー
・カーシェア:オリックスカーシェア

レンタカー

レンタカーは、数時間~数日の間だけ車をレンタルできるサービスです。1ヶ月間のレンタルが可能なマンスリーレンタカーを提供するサービス会社もあります。
短期カーリースの様な初期の手続きが不要なので、車の利用開始をお急ぎのときに最も適した選択肢になります。
また、車の保管場所の確保が難しい場合や、カーリースをしたいけれど審査に通過するか不安な場合にも選択肢となるでしょう。
一方で、「わ」ナンバーになる、使用都度の手続きが必要になる、といったデメリットがあります。また、レンタカー店舗の営業時間外には車の受け取りや返却の手続きができないので注意が必要です。

カーシェア

レンタカーとよく似ていますが、最短15分単位で車を予約できるので数時間単位ならレンタカーより安く利用できる点や、店舗を構えていないので予約さえ取れれば車の受け取りや返却は24時間いつでもできる点が魅力です。
ただ、会員登録が必要となり、車の利用時に使うICカードが届くまで利用開始できないので注意が必要です。また、時間料金に加え距離料金が使用ごとに発生するので費用の目処が立ちづらく、毎月の月額基本料も合算すると結果的に割高になることもあるという費用面のデメリットもあります。
また、利用できる車の設置場所や台数に限りがあるので予約を取ろうとしても空いていないことがある、そもそも利用できる車が生活圏内にないことがある、といった注意点もあります。

短期カーリースのメリット

短期カーリースには次に述べる4つのメリットがあります。上で述べた他のサービス内容も踏まえながら、1つずつ解説していきます。

1.利用したい期間や目的に合わせたリース期間を設定できる

最短1ヶ月から利用期間や目的に合わせたリース期間を設定できるのが短期カーリースの一番のメリットです。
長期カーリースでは契約可能な年数があらかじめ決まっており、契約途中で解約する場合は中途解約金(違約金)の請求が発生することが一般的です。
でも短期カーリースなら、契約期間は自分から設定することができるので、中途解約金のリスクを気にすることなく利用することができます。

2.契約期間中は必要なときにすぐ車を使うことができる

車を使うたびに予約や受け取り・返却といった手続きをしなくて良いのも、短期カーリースのメリットの1つです。
レンタカーやカーシェアは、車を使うたびにこれらの手続きが必要となり、なおかつ予約した時間は守らなくてはなりません。また、使いたい時に予約しようとしても車が空いていない、ということも発生します。
短期カーリースは自分専用の車として駐車場に置いておけるので、こういった制約を受けることなくいつでも必要なときに車を使うことができます。
また、「わ」ナンバーではないという点でも、マイカーと同じ様に車を利用することができると言えます。

3.比較的早く車を使い始めることができる

一般的に中古車が用意されているため、長期カーリースと比較すると早く車を使い始める事ができるというメリットもあります。
長期カーリースで新車を選んだ場合、新車を購入したときと同じ様に納車までには数ヶ月ほどかかるのが一般的です。なお近年は半導体不足などの影響により、新車の納期は6ヶ月以上となるケースが増えています。
しかし短期カーリースでは上記のとおり一般的に中古車が用意されており、リース会社や車種によっては「1週間以内に納車された!」というケースもあり得るため、急に必要となった時でも間に合う可能性もあります。

4.月々の費用負担が一定、しかもリーズナブル

月々の費用負担が一定でありしかもリーズナブルであることも短期カーリースのメリットとなります。
レンタカーやカーシェアは利用の度に費用が発生し、しかも毎月の利用頻度や乗れる車は必ずしも一定ではないので、費用負担が安定せず結果的に割高になるということも少なくありません。
費用負担の安定やコストの削減という観点でいえばレンタカーにはマンスリー契約もありますが、基本的にレンタカー自体が数時間~数日間での利用を前提としているサービスなので、カーリースと比べるとどうしても割高になってしまいます。

短期カーリースのデメリットや注意点

以上のとおり、短い期間だけ車を利用したい時の選択肢としては魅力的な短期カーリースですが、次のようなデメリットや注意点も確認しておきましょう。

1.利用開始時の初期費用が発生する

短期カーリースの契約時には、保証金や敷金という名目での初期費用が発生します。おもに契約満了時の原状回復費用に充てられ、原状回復費用が保証金の額を下回れば差額は返金されますが、長期カーリースやレンタカー、カーシェアでは発生しない費用であるため、短期カーリース独特のデメリットになります。

2.利用開始までの手続きが多い

レンタカーやカーシェアと違い、契約にあたって所定の審査や契約書のやり取りなど、利用開始までにいくつかの手続きが必要になる事も短期カーリースのデメリットとなります。
これらの契約手続きには時間がかかること、次に述べる保管場所に関する手続きも必要となること、新車と比べると早いものの登録・納車を待つ必要があることを頭に入れたうえで、スケジュールに余裕を持って契約手続きを進めることが大事になります。

3.保管場所の確保や車庫証明の取得が必要

短期カーリースでは車を自分のものとして利用するため、車を保管する場所の確保が必要となります。また、短期間のリース契約であっても車両登録を行うので車庫証明の取得も必須となり、保管場所の使用権原を疎明する書類を取得する必要があります。
特に注意が必要なのが、保管場所として月極駐車場を借りる場合です。一般的に月極駐車場の短期間での契約を断られることが多く、仮に引き受けてくれたとしても、保管場所の使用権原を疎明する「保管場所使用承諾証明書」の発行を行わないことが契約の条件となることが多い傾向にあります。そうなると短期カーリースの契約自体ができなくなりますので、短期カーリースを契約するにあたって最も注意すべき点とも言えます。
尚、地域によって車庫証明の取得が必須とならない軽自動車の場合は、上記のデメリットが当てはまらないケースもあります。

4.走行距離に制限がある

契約期間の長短にかかわらずカーリースには走行距離の制限が設けられているため、その点もデメリットになります。
車は走行距離が増えるほど価値が下がりますので、カーリース会社は車両返却時の価値を確保するための走行距離制限や、走行距離制限を超えた場合の超過料金を設定しています。
仕事の関係で長距離移動を頻繁に行う場合などにおいては、走行距離がかさみ車両返却時に超過料金の請求が発生してしまうということもあります。

短期カーリースより長期カーリースがオススメのケース

月単位で車を利用したい場合にメリットの大きい短期カーリースですが、数ヶ月だけ使う予定だけど年単位で延びる可能性もある場合や、実は継続的にマイカーを持ちたいと思っている場合などは、短期カーリースよりも長期カーリースがオススメです。

月額リース料も短期カーリースより安く済むうえ、短期カーリースのデメリットである初期費用の発生がないので費用負担を抑えることができます。
また、長く自分の車として使いたい場合に、新車・中古車から好きな車を選ぶことができるというのはとても大きなメリットになります。

とはいえ、年単位の長期契約になるので解約時には残りのリース期間をベースとした解約金が発生します。そのため、もし途中で車を使わなくなったらと思うと、長期カーリースを契約することへの不安が付きまといます。

その不安を軽減するのが、オリックスの新車マイカーリース契約「いまのりくん」です。

「いまのりくん」は、これまで述べてきた「長期カーリース」に該当するプランであり、契約期間は5年間となっております。
ただ、契約が始まって2年たったらいつでも好きなタイミングで解約ができ、その際は中途解約金が発生しないという、長期カーリースの大きなデメリットを軽減できるプランになっています。(中途解約金の話とは別で、車両返却時の損耗状態や走行距離によって追加請求が発生する事があります。)

とりあえず2年車に乗り、その後車が必要なくなったら解約して車を返すことができますし、別の車に乗りたくなったという時は解約して新たに別の車でリース契約をお申込いただく事もできます。
もちろん5年の契約満了まで乗り続けることもできるので、ライフスタイルの変化に柔軟な対応ができるプランとなっています。

車種は国産全メーカーからお好きなものを選ぶことができますので、ぜひチェックしてみてください。

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「いまのりくん」
プラン詳細について

まとめ

短期カーリースを始め、月単位で車を利用することのできる様々なサービスがあります。
それぞれに特徴がありますので、ご自身の用途や目的、状況に合ったサービスを選択することでリスクを回避し快適に車を利用する事ができます。
この記事を参考にしていただき、ご自身に合ったサービスを検討してみて下さい。

執筆者
「オリックス・カーリース・オンライン」編集部

監修者
伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。自動車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。以来、有名メディア多数で新車および中古車の取材記事を執筆している。愛猫家。
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  • <公開日>2023年1月31日
  • <更新日>2023年9月5日