「カーリースは本当にデメリットだらけ?」後悔しないカーリースの選び方とは

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「カーリースはデメリットだらけ」というのは本当か?

カーリースは「車を“購入”する場合よりも月々の出費を抑えられる」「“所有”に伴うさまざまな面倒から開放される」などのメリットが大であることから今、「車の新しい乗り方」として注目を集めています。

しかしその一方で「カーリースはデメリットだらけなのでやめとけ。車に乗りたいなら“購入”に限る」というような意見を耳にする機会もあります。

実際のところはどうなんでしょうか? そしてカーリースをどのように利用すれば、そのメリットを最大限享受できて、逆にどうすれば、デメリットや後悔を最大限回避できるのでしょうか?

以下、じっくり考えてみることにしましょう。

世間で囁かれているカーリースのデメリットは大きく分けて3種類

ご承知のとおりカーリースとは、「利用者が選んだ車をカーリース会社が代わりに購入し、毎月定額の料金で利用者に貸し出す」という仕組みです。月額料金には税金や手数料があらかじめ含まれているため、初期費用や毎年の自動車税、車検時の法定費用をその都度負担する必要もありません。そのため「まとまった出費の心配をせずにカーライフを楽しめる」というのが、カーリースの大きな特徴となります。

またカーリースは一般的に、契約満了時の想定下取り価格を車両本体価格から差し引いたうえで月額料金を算出します。この「残価設定」により、諸費用込みであっても、月々の負担を抑えた料金で利用できる仕組みになっているわけです。

以上に対し、一部で「カーリースはデメリットだらけ」と言われている主な理由は、以下の3つに集約できるでしょう。

1:契約終了時に多額の「追加請求」が発生する?

カーリースには「残価設定」があるため、その車両本体価格は、車をフルに購入する場合よりも安価になります。とはいえ契約満了時には残価の精算を行いますので、返却する際の価値が当初の想定残価を下回っていた場合には、その差額を契約者が負担しなければなりません。

多くのカーリースでは「走行距離制限」が設けられていて、それを超過した場合は別途の料金を請求されることがあります。設定距離はカーリース会社などによってさまざまですが、一般的には、月平均に慣らした数字で1000〜2000kmという場合が多いはずです。

まずはこの「走行距離制限」があることから、一部の人は「思いどおりに乗れない」「遠出がしづらい」「超過した場合の追加料金を払いたくない」などといった気分になり、その結果として「カーリースはデメリットだらけだ!」という早急な結論を出すことになるわけです。

追加料金が発生してしまうのが嫌だから、カーリースの車両では心が赴くままに遠出をすることができない?

しかしリース車両の走行距離というのは毎月チェックされるわけではなく、あくまでも「契約満了時の総走行距離」で判断されます。そのため、仮にかなりの距離を走った月がときどきあったとしても、「返却時の総走行距離」が設定された水準を超えていなければ、この場合の追加料金は発生しないのです。

「月平均で1000~2000km」という設定である場合が多いカーリースの走行距離制限は、仕事や趣味などの関係でひんぱんに長距離移動を繰り返している人であれば、すぐに超過してしまうことでしょう。

しかし一般的な自動車ユーザーであれば、「毎月の走行距離はせいぜい600~800kmぐらい(年間7200~9600km)」ぐらいの人が多いのではないでしょうか? そして「車を使うのは自宅近隣での買い物や送迎がメインで、遠出はたまにするぐらい」という人であれば、毎月の走行距離は500kmにも届かないはずです。

そういった「一般的な使い方」をする限りにおいては、カーリースの走行距離制限というのは実際のデメリットにはならない場合が多いのです。

とはいえカーリースの車両を返却する際は、車を契約時の状態に戻す「原状回復」が求められます。原状回復においては車のキズやへこみ、汚れやニオイなどを修復し、もしもエアロパーツなどが装着されていた場合には、ノーマル状態に戻します。そしてその費用は原則として利用者が負担するという契約になっているはずです。

その「原状回復費用」が高額になる場合もあることから、「カーリースはデメリットだらけ」とも言われるわけです。

使用中に付いた軽微なキズすらも、新車時の状態に「原状回復」させないといけないのか?

しかしカーリース車両の原状回復とは、決して「新車同様のピカピカ状態に戻す」という意味ではありません。

車でも賃貸マンションでも、日々使っているうちに軽微なキズや汚れが生じるのは当たり前のこと。そのため、賃貸マンションから退去する場合と同様に、カーリースにおいても利用者が「通常の使用に伴う摩耗や軽微なキズ、経年劣化など」に対してまで原状回復の義務を負うわけではないのです。

もちろん大きなキズやへこみ、ノーマル状態への回復が簡単ではない改造パーツの取り付けなどは問題となりますが、「軽微な小キズの発生」は特に問題にはなりませんし、「カーナビなどの後付け」「社外ホイールへの交換」などといった原状回復可能なカスタマイズも、自由に行うことができます。

……とはいえ、ある程度は走行距離のことを意識しながら車を使わなければならなかったり、自分がやりたいドレスアップやカスタマイズを我慢しなければならないというのは、やはりストレスにはなります。そのため前述した各種の制限は、カーリースにおける「一種のデメリットである」とは言えるでしょう。

しかしオリックスのマイカーリースには、契約終了時に車を返却するのではなく「もらい受けるプラン」があります。

自分が借りていた車が契約終了時に無償譲渡される下記のプランであれば、カーリースといえども「走行距離の上限を気にして神経をすり減らす」ということはありませんし、キズやへこみについて過敏になる必要もありません。またリース車両の返却時に必須となる「残価の精算」を気にする必要もないので、ストレスなく、安心して車に乗り続けることができるのです(※)。

※契約期間を満了した場合に限る。中途解約の際は、返却時の損耗状況により請求が発生する場合があります。

【オリックスカーリースの「車が自分のものになるプラン」】
●いまのりイレブン(11年契約)
●いまのりナイン(9年契約)
●いまのりセブン(7年契約)
●ワンプライス中古車リースMyCar

2:カーリースは「中途解約」ができない?

一般的にリース契約というのは中途解約ができません。車が不要になったり、あるいは事故や盗難などで走行不能となったためにやむを得ず解約する場合には、残りのリース料などをまとめて支払う必要があります。

リース会社は、車両の購入代ほか自社が投下したさまざまなコストを、例えば5年契約なら5年間でユーザーから回収することでビジネスを成り立たせています。そのため、5年間のリース契約を結んだはずのユーザーから1年後に「車が不要になったから、やっぱり契約はなかったことにしてください」と言われても困ってしまいますので、違約金という形で、本来なら数年間かけて回収したはずの料金を一括で回収するのです。

この「中途解約ができない=する場合は高額な違約金が発生する」という点に対しても「カーリースはデメリットだらけだ」と言われることがあるわけですが、これを「デメリット」と呼ぶには少々の無理があります。

というのも、例えばカーリースではなく「オートローン」で車を買った場合を考えてみましょう。

5年ローンで車を買ったAさんが、1年後に「やっぱり車は不要になったので、手放すことにしよう」と決めたとしても、残る4年分の残債が消えてなくなるわけではありません。残債は、何らかの手段で精算しなければならないのです。つまり「オートローンもカーリースも、途中でやめる場合のリスクは同じ」ということです。

またカーリースの違約金はあくまでも「解約時点での車の価値」や「残りのリース料」「損害金」などを基に算出されるもので、“違約金”という名目で何か別の高額料金を請求されるわけでもないのです。

この「中途解約」という問題に備えるためには、まずは「自分にとって適切な契約年数を冷静に設定する」ということに加え、任意保険に加入する際に「車両保険」と「リースカー車両費用特約」を付けることが重要になります。

……とはいえ、人間というのは生きていれば趣味嗜好や経済状況などが変わっていくものですし、結婚や転勤などによってライフスタイルと、そこに必要な車の種類がガラリと変わることだって多いはず。

それなのに「中途解約が基本的にはできない」という点は、確かに「カーリースのデメリットである」とも言えるでしょう。

しかしオリックスのマイカーリースには、契約から一定期間が経過すれば、違約金なしで自由に「返却」や「乗り替え」を検討できるプランがあります。

それらのプランであれば月々の支払い負担を抑えつつ、契約期間の途中でニューモデルに乗り替えたり、ライフステージの変化に伴ってまったく別タイプの車に変更するなど、柔軟に対応することが可能となるのです。

【契約途中で乗り替えや返却ができるプラン】
●いまのりイレブン(11年契約)
●いまのりナイン(9年契約)
●いまのりセブン(7年契約)
●いまのりくん(5年契約)

3:カーリースだと「支払総額」が高くなる?

リース期間中の総コストと、現金一括やオートローンで車を購入する際の金額を比較すると、カーリースを利用する場合のほうが金額は大きくなります。この事実をもって「カーリースはデメリットだらけ!」とされることもあるわけですが、その意見は少々ピントが外れています。

例えばオートローンを利用して車を購入する場合、借入額は「車両本体価格+金利」となりますが、カーリースの支払額には、残価を引いた車両本体価格だけでなく、契約期間分の各種税金や自賠責保険両、手数料など、車両本体価格以外の費用も含まれています。そしてもちろん「カーリース会社の利益」も含まれています。

そのため、一見する限りではカーリースは割高にも見えるわけですが、カーリースの場合は月々の利用料さえ払えば、その他必要な初期費用や毎年の税金、車検費用、自賠責保険料などを自分で負担する必要がなくなります(各種税金の納税手続きも、リース会社が代行してくれます)。

それに対して「購入」の場合は、前述の各種費用や手間をすべて自分で負担しなければなりません――ということを考えると、単純に「カーリースは割高である」と言うことはできないのです。

カーリースのデメリットを回避するには?

とはいえ、それでも「車にかかる総コストはなるべく安く済ませたい!」と思うのが、多くの人にとっての本音でしょう。

そんな場合には、オリックスカーリースの「キャンペーン対象車種」や「特選車」、あるいは「中古車リース」を選ぶことで、割高感を回避することができます。

オリックスカーリースの「キャンペーン対象車種」や「特選車」は、その時々のより有利な条件で仕入れている場合が多いため、トータルで見てもお得になる場合があります。また「中古車リース」も、オリックス自動車は自社のリースアップ車両(リース期間が終了した車)を中心に販売しているため、かなりリーズナブルな価格が実現されています。

以上のとおり、カーリースに「デメリットはいっさいない」と言うことはできませんが、巷で言われているようなデメリットは「勘違い」であったり、または「回避可能なもの」である場合が多いものです。さらにオリックスカーリースを利用すれば、前述したとおりのさまざまな独自のメリットを享受することも可能なわけです。

ということで、「車の新しい乗り方」として、あらためてカーリースに注目してみることをおすすめいたします。

執筆者
伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。自動車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。以来、有名メディア多数で新車および中古車の取材記事を執筆している。愛猫家。
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  • <公開日>2022年11月30日
  • <更新日>2022年11月30日